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夏だし(^^) [その他]

ゆっちゃダメっ ♪

ゆっちゃダメっ ♪

ゆっちゃダメったら、ゆっちゃダメっ ♪

ふつーの顔してゆっちゃダメっ ♪

 


「何が楽しいの?」

 


趣味人に、これは絶対、ゆっちゃダメっっっ ♪

(^^;ヤサシクミマモッテイテホシイモノデス。トクニカゾクハ・・・

 

 

さて、

本格的な夏を前に気温も高くなり始め、雨ばかりで鬱陶しいことこの上ない季節であります。

基本的に雨が嫌いではない私。てゆーか、むしろ「好き」ってリアルワールドで公言してはばからない川端でさえ、蒸し暑い気候に辟易してしまう瞬間が、確かにあります。

やはり、

「暑さは人を凶行に走らせるに充分な理由である」

とは、アルベール・カミュの分身ムルソーの伝える「真理」であるのでしょうか。

 


そう、それは、、、

例えば、ドアをくぐる時、その向こうに、その影に潜む、

「何者か」

 


今を遡ることおよそ20年近くも前のこと。

ちょうど今頃の季節。確か、6月の終わりだったと記憶しています。


とある少年が、梅雨時期の隙間を縫う休日の晴れ間を利用して、原付モトクロスで山道のソロツーリング楽しんでおりました。


そこは、彼にとって走り慣れた道。目的地は、何度も訪れた「小屋」


「小屋」とは、恐らくは林業か何かをなさる人が簡易的に立てた物置か、それに類するもの。

山間の、ぽつねんと開けた土地に佇む、地面に直接壁を立ち上げた木造の建築物で床は無く、間口は広く、奥行きは5~6m以上はあり、まるで扉の無い車庫か何かのようでもあったのだそうです。


少年は、人里離れた林間の心地良い静寂を楽しみながら、「小屋」の近くで昼食を摂る予定でした。

時折登場するぬかるみにもメゲず、一度も転倒することなく無事到着した彼は、「小屋」のそばにある焚き火の跡、円形に並べられた石の傍で装備を取り出し、レトルト食品などの簡易的な昼食の準備。

焚き火跡には炭化した薪が申し訳程度に残るだけ。円形の石はススで汚れていなかったので、彼は円の外側に向かってそこに腰掛け、バーナーを据えて調理を始めた。


しかし、晴れ間とは言っても、そこは梅雨時。ほぼ曇天であるわけで、空はじわじわと曇を厚くし、やがて雨が降り始めたのだそうです。


雨足は弱くとも、いつ止んでくれるのか予想も出来ないこの時期の雨のこと、彼は単車ごと「小屋」の中へと避難、雨宿りを決め込みます。


「小屋」の中で軽く昼食を済ませ、食後のコーヒーを啜り、しばらくボーっと外を眺めるともなしに眺めていると、雨が止んだ。時間にすれば30分ほどだったでしょうか。


もともと長居するつもりは無かったので、彼は空模様を見上げる為、「小屋」を出る。

空は曇天、いつまた雨が降り出してもおかしくは無い様子。

出発するか、様子を見るか、どうするか思案しながら視線を落とすと、ふと見に入ったのは、先ほどの焚き火の跡。

円形に置かれた石の中に、先ほどまでは無かったはずの「なにか」がある。


・・・なんだろう?・・・


最初彼は、それが打ち捨てられたボロ布か何かの塊のように見えた。しかし、違ったのだと言います。

それは、どうやら生き物。良く見ると、体長50cm程度の黒っぽい「恐らく」は犬であることが判かったのだ。と・・・


この「恐らく」は、犬。

完全に犬であると認識することは出来なかった。どうしても「恐らく」でしか無かった。


なぜならば、

その生き物には、犬であると特徴づける決定的な部位が欠けていたから。

 

首が、無い。


そう気づいた瞬間、まさに雷に打ち抜かれたかの如く、少年の背筋を恐怖が奔り抜けます。


首を落とされ絶命した生き物が自力で歩いてくるはずが無い。ということは、「何者か」が、それをここへと運んできた。


置かれたのは、いつ?

それは、少年が「小屋」の中に居たわずかな時間に。


置かれたのは、なぜ?

わからない。少なくとも、少年には理解できない。しかし、なにか禍々しい事態である事は想像に難くない。


焚き火跡から「小屋」までの距離はたったの数メートル。

少年が昼食を済ませている間に「何者か」によって行なわれた、それは異質、異常な行為。

その「何者か」は、恐らくは、その生き物の首を落とし、命を奪った者である可能性も高い。


そして、

いま少年が立っているのは、人里離れた山の中。

自分以外、誰一人我が身を護ってくれる者など存在しない。

 

見慣れているはずの景色が急激に色を失い始める。

それは、何度も訪れたはずのそこがまったく知らない場所であるかのような錯覚を少年の目に映し、孤独、「自分が独りであるのだ」という事実を容赦無く突きつける。

心地良いものであったはずの静寂は沈黙のノイズへと豹変し、得体の知れない恐怖が少年の心をキリキリと締めつける・・・

 

 

逃げなくてはならない。

 


なぜ?どうして?誰が?何のために?

湧き上がる疑問は凍結し、まずはこの場を離れ、身の安全を確保せねばならない。


少年の中で、「何者か」は人間である可能性が高いと判断されていました。人間なら、そいつは異常だとしか思えない。

しかし、何か他の、例えば熊のような生き物の仕業であると考えることも出来るのかも知れない。だとしても、体長50cmもの生き物の首を刎ね千切ることの出来る「猛獣」

いずれにせよ、自分が危険であることは変わらない。

 

少年は、弾かれたように「小屋」へと飛び込む。


荒っぽく荷物をまとめ、ゴーグル付けっぱなしのヘルメットを被り、バイクに跨り、エンジンを掛けようとキックを踏み込む。少年のバイクには、セルモーターなんてシャレた機能は付いていなかったから・・・

 


エンジンは、掛からない。

 


二度目のキック・・・

 

掛からない。

 


三度、四度・・・

焦る気持ちとは裏腹に、精一杯踏み込むペダルの起こす儚い爆発は、ことごとく虚しい排気音と共に消え去ってゆく。

 


「ああっ!くそッ!!」

金切り声に近い音で吐き捨て、少年はバイクを降りる。


スタンドを上げ、クラッチレバーを握り、ギアを一速に蹴り落とす。

そして、全身全霊。持てる体力の全てを注ぎ込み、渾身の力でバイクを突き、「小屋」の出口に向かって走る。

 

「小屋」を飛び出すその瞬間、

少年は、ゴーグルに狭められた視界の端に、見た。


外壁に張り付くように立つ、それは「何者か」

少年の目に映ったのは、「人影」


ほんの一瞬で、あるいは錯覚なのかも知れない。いや、錯覚だと信じたい。

しかし、何か長い棒のようなものを振り上げているようにも見えた。それは、彼には斧のように見えていた・・・

 

振り返る余裕などあろう筈が無い。


後ろに得体の知れない恐怖を背負いながら、彼は左手のレバーを開放する。

襲い掛かるのは車軸への抵抗、それは、まるで得体の知れない「何者か」のいる背後へと押し戻されるような恐怖。


自分のものとは思えない叫び声を上げながら、彼はアクセルを解放しつつ、それでも全力で足を進め続ける。


少年の祈りが天に届いたのか、無理やりに回転させる車軸からの動力が下手くそなアクセルワークとともに内燃機関の始動を強制した。


・・・掛かったっ!・・・

少年はバイクへ飛び乗り、そのままアクセルをいったん全開、次いで二速、そして三速とギアを切り替え、バイクは加速する。


その背後、エンジンと車輪の土を掻き分ける音の向こう、少年は、聞こえるはずの無いその声を、確かに聞いた。

「誰にも言うな。言ったらオマエの・・・」


自身の能力が許す限りのスピードを維持しつつ、山を下る。

しかし、どんなに距離を稼いでも、既にすぐ後ろまで「何者か」の迫り来るような感覚、周囲の木々さえも襲い掛かってくるかのような錯覚の中、少年は呪文のように「転んだら追いつかれる」「転んではならない」と繰り返す。

・・・コケたら終わり。コケたら終わり。コケたら終わり。コケたら終わり・・・

心の内にある恐怖は声に、声は叫びへ。


意味不明の絶叫で迫り来る恐怖を振りほどきながら、

やがて少年は山道を抜け、アスファルトで舗装された一般道へと逃げ延びたのだそうです。

 


数日後、

彼は、数人の仲間を伴い、再びそこを訪れました。


真っ先に見たものは、あの焚き火の跡。

円形に並べられた石の中心には、黒い「なにか」が・・・


しかし、

それは焼け焦げ、融けただれた化学繊維の毛布か何かでしかありませんでした。


錯覚だったのか?勘違いと孤独の生み出した、それは妄想であったのか?


少年は、自らの気の小ささに失笑を覚えながら、特にあの出来事を仲間に話すことも無く「小屋」を後にします。

 

でも、帰り道。

少年は、あの日全力で下った山道をトレースしながら思い至ります。

少年が、最初焚き火跡に見たものは、確かに申し訳程度の炭化した薪だったはず・・・


では、焼けただれた毛布は、いつそこに置かれたものであったのか?


あの日ほどの恐怖が蘇る事はありませんでしたが、それでも少年の背筋に冷たいものが降りる。

本当に、あれは錯覚だったのか?

首の無い犬も、あの「人影」も、その声も・・・


少年に答えはありませんでした。

 

確かなのは、そこには「なにか」、それは少年ではない「何者か」

その存在が、あの日、確かに少年のそばにあったのだという事・・・・・・

 

 

あの時、

少年は確かに声を聞いた。


「誰にも言うな。言ったらオマエの・・・

 

 

 

  ・・・ ク ビ ヲ キ ル 」


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コメント 16

cinq

いや~ 思わず鳥肌立ちました(^_^;)
ちょっとひんやり感を頂き、涼しくなったような気がします。

続き、あるいは別な話もお願いします<(_ _)>
by cinq (2007-07-13 12:51) 

TOMO

言っちゃいけないハズが言ってしまいましたね・・・・。

オノを振り回していたのは、ひょっとして98kさん?
by TOMO (2007-07-13 14:15) 

nob

オノを振り回してたのは・・・川端さんの上司かなぁ(^ ^)
by nob (2007-07-13 18:33) 

ばさら

丁度ニュースで首が転がっていた死体のニュースをやっているので非常に怖い…タイムリーすぎる。
by ばさら (2007-07-13 19:49) 

タイガー

オマエだったのか・・・・・・・・・・・・・・・・・



ってね。
by タイガー (2007-07-13 23:00) 

98k@マチエット好き

大阪と和歌山の国境近くに、犬鳴山という山があります。
首を刎ねられた犬が、大蛇に噛みついたという伝説のある山なんですが、
20年ほど前に、そこでわたくし・・・ひっひっひっ

って、ちがうでしょうがぁー

でも熊野では、わたくしも110パパさんも、数々の不可解な体験をしていますので、いずれまた現地で・・・
by 98k@マチエット好き (2007-07-14 00:26) 

川端

>cinqさん

想像してみて下さい。

遅くまで仕事をして、職場にひとり。

人気の失せた職場はなぜか薄暗い印象で、なんだか見慣れない風景の様によそよそしい。


そして、

さて帰ろうかとくぐるそのドアの向こう・・・


そこには、

狂気を抱えた「何者か」が潜んでいるのかも知れませんm(_ _)m




ねんてね(^^;

ちなみに続かないっス・・・
by 川端 (2007-07-14 09:04) 

川端

>TOMOさん

言ってません。書いただけです(^^)


>>98k氏の脅威

それは無い。

って、言い切れない位置関係と活動圏なんですよねぇ・・・
by 川端 (2007-07-14 09:04) 

川端

>nobさん

nice!あざぁ~すっ(><)

え?98kさんって、私の上司だったんだ(^^)ソージャネェッスネ・・・
by 川端 (2007-07-14 09:05) 

川端

>ばさらさん

ああ・・・(^^;シマッタ。アリマシタネ・・・


いや、あの、13日の金曜日だったんで、なんとなくだったのですが、、、

「クビヲキル」って、亡くなった方がリストラとか原因だったら嫌だな(--;;


暗くなっちゃったので明るい話題(?)をひとつ。

大昔、レンタルビデオ屋さんの棚に並んでいたB級スプラッタのタイトル。


「13日の金曜日仏滅三隣亡」


(^^;ドーナンダソノセンス。ミタイナ・・・
by 川端 (2007-07-14 09:13) 

川端

>タイガーさん

アンタだったのか(^^;


どーしよう?、、、

やっぱ、目指せ返り討ち?( ̄ー ̄;デショウカ?・・・
by 川端 (2007-07-14 09:14) 

川端

>98kさん

あー、ナルホド。

あれはマチェットだったのですね・・・(^^;


てゆーか、犯人がふたり、、、


はっ!そうかあああああっ!!


複数犯っっっ!!!
by 川端 (2007-07-14 09:15) 

cinq

怖いので今日は早く帰りたいです(>_<) in職場
by cinq (2007-07-14 15:55) 

川端

>cinqさん

はっはっは


とゆーわけで、

私はお家に帰ったきましたよっと( ̄ー ̄)ウフフ・・・
by 川端 (2007-07-14 18:21) 

二日酔いの猫

川端さん こんばんわ

ちょっと遅くなりましたが・・・(汗)

独身の頃は林道を一日中バイクで走り回り、夕方に里に下りて食料を調達。
その後また山に入り野宿して翌日も林道三昧。
見たいなことをしてたんですが、確かに怖い目にあったこともあります。
でもこれほどのことはなかったですねぇ。

林道では懲りてないんですが、職場では数回怖い目にあい、「残業はイヤ」みたいな・・・。

ある日の残業で、コピーを取ってたんですが、後ろにハッキリ人の気配が、でも一緒に残業してるメンバーは視界の範囲内に全部いる。
「振り返っちゃ駄目だ」という本能で何とか振り返らず、しばらくすると気配は消えていました。

その後、昼間に目の前を中年のおじさんが部屋から出ていったのが見えていたんですが、その進行方向は壁なんですねぇ。
「中年のおじさん」と言う認識だけで人相その他は全く覚えていませんでした。

お山より職場のほうが怖いっス。
by 二日酔いの猫 (2007-07-16 23:50) 

川端

>二日酔いの猫さん

林道、山って、複数だと思いませんが、ソロだと不思議な空間ですよね。

広いような、狭いような、和むような、緊張するような、楽しいような、怖いような。


ああ、そう。この話。怪談にするために脚色しています。

知らない間に毛布かなにかが捨てられていたような気がした。

それが何かの屍骸に見えて、飛んで逃げた。

そういえば人影を見たような気もする。

そういう話ですが、人影は錯覚だと思われますし、正直、声なんざ聞こえちゃいないです。

毛布も、ひょっとしたらもともとあっただけと考えるほうが整合性がでますよね?焦げていたわけですから(^^;スミマセン・・・


>>職場

私は霊感の類がまったく無いらしいので、霊感のある方というか、不思議な体験の運に見舞われた方って、個人的には羨ましい。

いや、もちろん怪我したりツラいものは嫌なんですが、いっかいでいいから本物の超常体験をしてみたいです、、、
by 川端 (2007-07-17 08:14) 

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